2024.7.31
北海道視察レポート
7月23日から28日にかけて、JVAの代表理事の鹿取みゆきと事務局長兼代表理事補佐の奥村嘉之で北海道のワイナリーを視察してきました。視察先は小樽市の北海道ワイン、余市町のランセッカとドメーヌ・タカヒコ、蘭越町の松原農園、北斗市のDue Punti、torocco winery(ワイナリー設立に向けて準備中)、農楽蔵、ド・モンティーユ&北海道の8カ所。その他の生産者とも情報を交換しました。
シンポジウムでもお伝えしてきたように、本州ではワイン用原料として使われているナイアガラ、デラウェア、キャンベルアーリーの栽培面積は激減しています。近年は北海道でも同様の傾向が見られるようです。北海道ワインでは、ナイアガラのみ自社での必要量を確保しているが、今後は難しくなりそうとのこと。将来を見据え、スマート農業の導入やPIWI品種の活用で、上質なブドウの確保を模索中だそうです。
余市町のドメーヌタカヒコも、ナイアガラやキャンベルアーリーに代わる品種として、PIWI品種に期待。耐寒性、棚栽培での可能性、高収量が北海道では重要となると指摘していました。さらに北斗市 のDUE PUNTIでもPIWIの可能性に注目。すでに独自にベト病に強く、ソーヴィニヨン・ブランのような風味があると言われているSauvitageという品種を輸入、植栽済みです。その他、黒とう病や鳥害対策、酸の保持と収穫時期の検討など、新たな課題が見受けられ、現場のニーズに対応した知見の共有や苗木事業の推進の必要性の高まりを再認識しました。